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Alfresco導入事例 - Build America Mutual社様

導入事例|米国の重要な債券保険会社であるBuild America Mutual社は、Alfrescoによってペーパーレスの実現、外部との安全な文書共有、契約承認のための監査対応ワークフローをAlfresco導入で実現しました。

本事例は、Hyland社の許可により掲載させていただいております。

米大手保証保険会社、Alfrescoによりデジタル契約フローを推進

 Build America Mutual は、アマゾンウェブサービス上で稼働する Alfresco Content Services を利用して、年間 4,000件近い新規保険契約を管理・審査しています。自動化を賢く利用することで、保険引受人と与信委員会は契約を素早く進めることができます。

デジタルビジネスの構築

 ニューヨークを拠点とするBuild America Mutual Assurance Company(BAM)は、道路、公益事業、学校など、生活に不可欠な公共目的の債券の保険を引き受けています。2012年の設立以来、取引件数4,800件超、保険の額面金額にして総額390億ドル(米国地方債建て)を超える保険契約を結んできました。

 業界の専門家チームにより設立されたBAMは、デジタルビジネスプラットフォームを一から築き上げるという、他に例を見ない機会に恵まれました。「当社は過去に何がうまくいき、何がうまくいかなかったかという知識をあらかじめ持ち合わせていて、白紙の状態から始めることができました。」(BAM副社長兼情報マネジメント・公共財政運用担当リーダーBobbie DeLuca氏)

スピードの必要性

 DeLuca氏の入社時、同氏の仕事は100%ペーパーレスのオフィスを実現することであり、スピードが最優先事項でした。BAM の主要なビジネスシステムを、6か月以内に立ち上げなくてはならなかったのです。また、システムにより、新規の保険契約依頼に対する応答の迅速化も推進する必要がありました。

「保証保険について1つ言うとすれば、保険には付随文書が多数あります。また、保険引受人が契約を検討し、それを委員会に提示して承認してもらうまでの所要期間がきわめて短いのです。そのため、保険に関する情報に素早く到達できることが、非常に重要になります。」(DeLuca氏)

アマゾンウェブサービス上での稼働

 契約締結プロセスをサポートするため、この新設保険会社には、関係者による内容の共有、格納、管理を簡易化するプラットフォームが必要でした。「従業員が、自分の作業の大半を自力で遂行できるようにしたかったのです。」(DeLuca氏)

 それに設定しやすいワークフロー機能とモバイルアプリがソリューションに備わっており、同社の契約追跡ソフトウェア(BAMBOB)とシームレスに統合できることも重要でした。最も重要な技術要件は、アマゾンウェブサービス(AWS)上でプラットフォームが動作することでした。BAM はデータセンターのコストがかさむことを望まなかったため、AWS のコンピューティングリソースとデータベースリソースから得られる拡張性とセキュリティが決め手となりました。

 DeLuca氏にとって、いつでもどこからでも従業員が情報にアクセスし、対応できるということも重要でした。

Alfrescoを4か月で導入

 BAMは、いくつかの選択肢を評価した後、同社のデジタルビジネスプラットフォームとして Alfresco Content Services を選択しました。「Alfrescoはあらゆる項目で当社に最適でした。細かい設定なくすぐに使えるというニーズに合っていましたし、すべてクラウドベースで運用することもできました。」(DeLuca氏)

 Alfresco のオープンな最新アーキテクチャも、プラスに働きました。DeLuca氏は、「何をやろうとしても多額の費用がかかる上に遅い」という、プロプライエタリソフトウェアでの過去の経験を繰り返したくありませんでした。

 BAM は Micro Strategies, Inc.(MSI)と提携し、わずか4か月でAlfrescoを実装し、6か月という期限よりもかなり前に完了することができました。(この導入は、Alfresco の AWS Quick Start がリリースされる前に実施されました。AWS Quick Start を利用すると、企業は本番環境全体を 1時間足らずで構築できます。)「MSIは、Alfresco の利点が最大限に発揮されるように、プラットフォームの開発をサポートし手助けしてくれました。」(DeLuca氏)

契約サイトの自動生成

 Alfresco Content Services と BAMBOB 契約追跡ソフトウェアを緊密に一体化することで、保険入札を準備、確認、承認するための、Build America Mutual の高効率なコラボレーションプロセスが強化されます。

 BAMBOB にトランザクションが登録されてから数分以内に、適切なフォルダ構造とセキュリティアクセスを備えた専用の契約サイトが Alfresco内に自動生成されるため、このトランザクションの関係者全員は、契約関係の文書を格納、共有する集約的な場所を利用してすぐに全力で取り組むことができます。

 「当社ではこれが本当に重要なことです。というのも、10分余分に時間がかかることで、契約の成否に関わる違いが出ることがあるからです。」(DeLuca氏)

契約承認のための監査対応ワークフロー

 契約をレビューする準備ができると、Alfresco Content Services により、同社のクレジット承認採決プロセスのオーケストレーションが行われます。保険引受人が Daily Submissions フォルダに提出物を保存すると、それがトリガーとなり与信委員会に通知が送付されます。

 各委員は承認が必要な契約を素早く確認し、期日ごとに契約を並び替え、モバイルデバイスまたはノートパソコンから契約のレビューやコメントの追加を行います。

 採決は Alfresco を介して登録されるため、全員が契約状況を簡単に追跡できます。「加えて、監査証跡も組み込まれていますが、これが当社の監査役に非常に好評です。契約が正しく承認されているかを確認できるからです。」(DeLuca氏)

高度な文書検索と保管

 BAMは、Alfresco を使用することで、このような文書中心のビジネスを運営する課題を克服しています。たとえば、BAM は Alfresco の堅牢なメタデータ機能を利用して、文書検索能力を大幅に拡張しています。

 予想締め日、償還日、分野など、契約に関する重要な情報は BAMBOB から読み出され、サイトコンテンツに自動で割り当てられます。その他のメタデータはフォルダルールに従って割り当てられます。「当社には非常に優れた検索機能があるので、ユーザーは適切な場所に文書を保存する以外、何もする必要がありません」(DeLuca氏)。

 専用サイトとメタデータの利用により、文書保存ルールの実行も簡素化されます。受注した契約のサイトを封鎖すれば、コンプライアンスの義務を果たすことができます。残りのサイトを削除すれば、多くの不要な情報を保存しておくリスクとコストが抑えられます。

外部との安全な文書共有

 BAM では、Alfresco を利用して第三者と安全に文書を共有しています。大量の書類を発送する代わりに、選択した文書を Alfresco Content Services のクラウドベースのセカンダリインスタンスと同期します。

 外部関係者は必要な情報に電子的にアクセスできるため、「同じ文書を二度保存する必要がありません。」「内部、外部どちらからでも、従業員が手間をかけずに共同でコンテンツを操作できることがすぐにわかりました」(DeLuca氏)。

ペーパーレスオフィスの実現

 Alfresco を使うことで、BAM の従業員は、保険契約を進めるために必要な情報を容易に検索、保存および共有できます。80名を超えるスタッフメンバーの全員が、Alfresco Content Services を利用しています。これまでに作成された契約サイト数は 7,000を超え、格納する文書も 150,000以上を数えます。

 DeLuca氏は、100%ペーパーレスのオフィスは誰かの空想の中にしか存在しません、と冗談めかして言います。「しかし、Alfresco のおかげで、それに限りなく近づく機会が得られました」(DeLuca氏)。「当社は過去に何がうまくいき、何がうまくいかなかったかという知識をあらかじめ持ち合わせていて、白紙の状態から始めることができました。」

-BAM 副社長兼情報マネジメント・公共財政運用担当リーダー Bobbie DeLuca氏


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